2週間以上続く秋の咳に注意!ただの風邪と呼吸器疾患の見分け方と正しい対処法
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金木犀が香る時期に咳が長引くのはなぜ? 秋特有の咳の原因と対策
こんにちは。神戸市東灘区、阪神御影駅から徒歩1分の場所にある「谷尻医院」です。当院は昭和23年の開院以来、3世代、70年以上にわたって地域の皆さまの健康をサポートしてまいりました。当院には、呼吸器専門医、総合内科専門医、アレルギー専門医の資格を持つ医師が在籍しており、風邪などの身近な不調から、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病、そして専門的な呼吸器疾患まで幅広く診療を行っています。地域の皆さまの健康に寄り添った、温かく丁寧な医療を大切にしています。
秋も深まり、街を歩いているとどこからともなく金木犀の甘い香りが漂ってくる季節になりましたね。この香りを感じると秋の訪れを実感して心が和む方も多い一方で、診察室では「金木犀が香る時期になると、決まって咳が止まらなくなる」というご相談をいただくことが増えてまいります。先日公開したブログでは、秋に長引く咳全般についてお話ししましたが、今回は「特定の香り」と咳の意外な関係について、少し掘り下げてやさしく解説いたします。

1. 金木犀の「花粉」ではなく
「香り」が引き金に
特定の植物が咲く時期に症状が出ると、スギやヒノキのような花粉症を思い浮かべるかもしれません。しかし、金木犀は虫に花粉を運んでもらう虫媒花と呼ばれる植物であり、花粉が風に乗って遠くまで飛散することはほとんどありません。そのため、金木犀の花粉そのものがアレルギーの原因になるケースは非常に稀です。
では、なぜ咳が出てしまうのでしょうか。その大きな原因は、金木犀の持つ強い香り成分にあります。気管支喘息や咳喘息などにより、気道がデリケートになっている状態のとき、この強い匂いが直接的な刺激となってしまいます。過敏になった喉や気管支が香りに反応し、咳のスイッチを入れてしまうのです。
2. 香りだけじゃない、
秋口に隠れた「見えない原因」たち
金木犀の香りが気道を刺激する一方で、この時期の咳には別の原因が隠れていることも少なくありません。金木犀が咲く9月下旬から10月にかけては、ブタクサやヨモギといった秋の雑草の花粉が飛散するピークでもあります。これらの雑草花粉は目に見えず匂いもないため、同時期に強く香る金木犀のせいだと誤解されてしまうことがよくあります。
また、日本の高温多湿な夏に繁殖したダニは、秋になると寿命を迎えて死滅し、お部屋の空気中に舞い上がりやすくなります。このような見えないダニの死骸や、秋特有の朝晩の冷たい空気なども重なり、秋は呼吸器にとって非常に負担がかかりやすい季節なのです。

3. 香りに敏感な時期に
ご家庭で気をつけたいこと
この時期に香りで咳き込んでしまう方は、気道が過敏になっているサインですので、日常生活での「匂いの刺激」をできるだけ減らす工夫が大切です。
外出時、金木犀の香りが強い場所を通る際には、マスクをして直接強い香りを吸い込まないようにしましょう。また、外の香りだけでなく、ご自宅での生活習慣も見直してみてください。お部屋で使うお線香やアロマ、香りの強い柔軟剤や香水なども、この時期のデリケートな気道には負担となることがあります。症状が落ち着くまでは、身の回りの香りを控えめにし、加湿器などで適切な湿度を保って喉のバリア機能を守ってあげてください。

4. 匂いで咳き込むのは、
気道からのSOSかもしれません
「匂いで咳が出るなんて気のせいかもしれない」とご自身で判断し、我慢するのは咳を長引かせる要因になるかもしれません。香りを嗅いだだけで咳き込んでしまう状態は、気管支の内部でくすぶった炎症が起きている可能性が高いと言えます。
当院では、呼気NO検査(呼気に含まれる一酸化窒素の濃度を測る検査)や呼吸機能検査などを活用し、お一人おひとりの長引く咳の原因を診断してまいります。呼吸器専門医、総合内科専門医、アレルギー専門医の資格を持つ医師が在籍しており、皆さまの症状に合わせた丁寧な治療を行っております。

阪神御影駅から徒歩1分という通いやすい立地にございますので、お買い物のついでや、少しでも気になる症状があれば、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。
今年の秋は、咳に悩まされることなく、穏やかな季節を楽しめるよう一緒に取り組んでまいりましょう。
谷尻医院(呼吸器内科・総合内科・喘息外来)
